Auto-Tuneは、主にボーカルのピッチを指定したキーの音階にリアルタイムで自動補正してくれるプラグインです。
多くのHipHopの名曲や、Daft Punkの「One More Time」などで使われているのを聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。
いわゆるケロケロボイスと呼ばれた加工は、ほとんどがこのオートチューンによるものです。
昨今は同類のプラグインも登場してきましたが、やはり本家とも言えるAutoTuneは今も多くのユーザーから支持されています。
Auto-Tuneには全部で5つのエディションがあり、どれも基本的な自動ピッチ補正が可能です。
最上上位エディションではピッチ補正だけでなく、ボーカルの仕上がりをより細かく調整できたり、1音ずつピッチ修正できる機能もなどエディションによって様々な機能が搭載されています。
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● Auto-Tune Access 10
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● AUTO-TUNE EFX+ 10
【価格】$251.9(38,691円 税込) → 50%オフ $125.95(19,345円 税込)
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●Auto-Tune Artist
【価格】$383.9(58,967円 税込) → 50%オフ $191.95(29,483円 税込)
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●AUTO-TUNE Pro X
【価格】$504.9(77,552円 税込) → 50%オフ $252.45(38,776円 税込)
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この記事では、各エディションの違いは何か?どのエディションを購入すればよいか?をご紹介していきます。
Auto-Tuneのエディション・グレード一覧
Auto-Tuneのエディションは、現在全部で5種類リリースされています。
さらにサブスクリプション版もあり、サブスクプランにも複数の種類があります。
エディション | 定価(税込) | 主な機能・特徴 |
---|---|---|
Auto-Tune Access 10 | 8,250円 | オートチューンの基本的な機能である自動ピッチ補正が行えるエントリー的なエディション |
Auto-Tune EFX+ 10 | 37,950円 | 基本機能に加え、多くのエフェクトを搭載したエディション |
Auto-Tune Artist | 57,750円 | 低レイテンシー&MIDIコントロールできるライブ使用に適したエディション |
Auto-Tune Hybrid | 75,900円 | ProtoolsなどAvid DSP hardwareに対応した最上位版。Protools利用者のためのVersion |
Auto-Tune Pro X | 75,900円 | リアルタイム自動ピッチ補正に加え、1音ずつピッチ修正できるグラフモードなども搭載した最上位エディション |
Auto-Tune Essentials (サブスク) | $24.99 / 年 | エントリー版「Auto-Tune ACCESS」に加え、「Auto-Key 2」「Mic Mod」「Duo」が1年間使用できるサブスクプラン |
Auto-Tune Producer (サブスク) | 月払い $13.99 / 月 年払い $99 /年 | 「Auto-Tune EFX+」に加え、Vocal EQ / Vocodist / Slice / Auto-Key / Articulator / Duo / Choir / Warが利用できるサブスクプラン |
Auto-Tune Unlimited (サブスク) | 月払い $24.99 / 月 年払い $174.99 /年 | エントリー版から最上位版のほか、ほぼ全てのアンタレス製品が使用できるサブスクプラン |
次の項目から各バージョンの違いについて解説していきます。
Auto-Tune Access
「Auto-Tune Access 10」はAuto-Tuneのピッチ補正機能を体験できるAuto-Tuneのエントリー版です。
2023年7月に以前のバージョン「Auto-Tune Access」から刷新され、さらに使いやすいピッチ補正プラグインとなりました。
オートチューンの基本機能が使用でき、自然補正が適用される「Naturalモード」と、強めの自動補正が適用される「Extermeモード」の2つのモードが加わました。
どちらの効果を適用したいかを目的に合わせて素早く選べるので、以前のバージョンよりも使いやすくなりました。
CPU負荷が軽く、マシンのスペックに自信がない方でも無理なく利用できます。
AUTO-TUNE EFX+ 10
「Auto-Tune EFX+ 10」は、「ProX」や「Artist」にも搭載されていない「Auto-Motion」と13種類のエフェクトが搭載されているエディションです。
「Auto-Motion」とは、ボーカルに自動補正しながらアルペジオパターンが生成できるモードで、ボーカルトラックに自動ピッチシフトを行いながらアルペジオパターンを生成してくれる機能です。
▼メーカー公式のデモンストレーション動画で確認できます。
デモンストレーターさんのテンションが超高いですが、頑張ってチェックしてみてください…
そしてさらに「Auto-Tune EFX+ 10」には13種類のエフェクトが搭載されており、「Auto-Tune EFX+ 10」内でクリエイティブなサウンドデザインができます。
- Pitch and Throat:ピッチ補正とボイスフォルマントを同時にリアルタイム適用
- Tube Amp:アナログチューブサウンドをモデリングしたディストーションエフェクト
- Mutat:エイリアンのような声に加工できるリングモジュレーター
- Duet:1本のボーカルをダブルに聞かせるダブリング効果
- Highpass:高音域のみを通すハイパスフィルター
- EQ:ベルカーブイコライザー
- Breath:息遣いを強調するブレスエフェクト
- Reverb:空間の響きを演出するリバーブ
- Echo:エコー効果を与えるディレイエフェクト
- Chorus:ボーカルに深みや厚みを付加するコーラス
- Compress:オプトタイプのトコンプレッサー
- Lowpass:低音域のみ通すローパスフィルター
- Vocode:ボコーダー効果を付加
また、このバージョンには各エフェクトをつなげて制作された「有名アーティストによるアーティストプリセット」を収録。
プリセットを呼び出すだけで雰囲気豊かなボーカルエフェクトを鳴らせるのでおすすめです。
AUTO-TUNE Artist
「Auto-Tune Artist」は、低レイテンシーなエディションでライブなどで使用するのに最適に構築されています。
MIDIでボーカルのメロディーを打ち込んでおけばメロディーラインに沿った自動補正が可能。
意図したケロらせたいときにも役立ちますし、ピッチに自信がない方の歌唱もサポートしてくれます。
Auto-Tuneは発売以来進化を遂げてきた影響でピッチシフトの精度や質感が、昔のものの質感と大きく違いがあります。
黎明期のオートチューンは多くの名曲で使用されたこともあり、現代でも多くのフォロワーがいるため、この時期のオートチューンサウンドを求める方も少なくありません。
当時のクラシックな質感を再現するために用意されたのが、この「Artist」版に搭載されているClassic Modeです。
往年の「Auto-Tune 5の時期サウンド」を再現したいときには、このエディションを使ってみるのがおすすめです。
AUTO-TUNE Hybrid
「AUTO-TUNE Hybrid」はAvid DSPのシステム用に作られたバージョンです。
Pro ToolsとAvid DSPハードウェア向け(HDXシステムなど)に適した、リアルタイムチューニングが可能。
DSPハードウェアを使用するため、コンピューターへの負荷がなく、遅延がほぼゼロでモニタリングできることも特徴です。
ProtoolsなどのDAWを使用していない場合は、このバージョンを選ぶ必要はありません。
「Artist版」と同様にClassic Modeも搭載。モダンヒップホップで聞かれた特徴的なオートチューンサウンドが再現できます。
AUTO-TUNE Pro X
AUTO-TUNE Pro Xは、オートチューンの最上位版です。
自動補正はもちろん、グラフモードによるエディットが可能。メロダインのように録音したボーカルデータを細かく調整することができます。
オートチューンならではのリアルタイムピッチ補正に加え、細かなピッチ編集を行いたい場合は「Pro X」を選ぶのがおすすめです。
Antaresのサブスクプラン
Antaresはサブスクプランも用意されており、それぞれのエディションを購入しなくても月払い、または年払いで全てのAntaresプラグインが使えます。
サブスクプランには3つのプランがあり、予算や使用したいプラグインによって選べます。
Auto-Tune Essentials
Auto-Tune Producer
Auto-Tune Unlimited
Auto-Tune UnlimitedはAntaresが運営する月額$24.99のサブスクリプションサービスです。
Auto-Tune Unlimitedに登録することで、全てのAntares製品が使用できます。
「2 Months of Auto-Tune Unlimited FREE」というAuto-Tune Unlimitedを2ヶ月間無料で使える権利も付属しています。
まとめ
AutoTuneを初めて使うという場合、どれを選んだらよいかわからない…ということもあると思います。
その場合は、まずエントリー版である「Access10」から使ってみるのがおすすめです。
- メロダインなどで補正したボーカルを更にジャストなピッチに補正できる
- 最上位版はリアルタイム補正に加え、グラフモードでピッチ修正ができる
- ライブでのリアルタイム補正が使える
- 最上位版以外は、グラフモードでのピッチ補正機能が使えない(Auto-TuneをONにして自動補正させて書き出すことは可能)
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